創業融資における「公庫融資」の概要について~融資額は?使途は?返済期間は?

創業融資

こんにちは行政書士で創業支援アドバイザーのセイケです。

さて前回は創業融資をお考えの方にとって日本生活金融公庫の新創業融資制度 (以下、公庫融資)は欠かせないものだとお伝えしました。

今回はこれから創業融資を利用することを考えている方のために、もっとこの公庫融資について掘り下げてみていきたいと思います。

公庫融資のことをまず知っておくことでこれから攻略するうえでかなり有利になってきます。では見ていくことにしましょう。

創業融資での「公庫融資」の融資額は?~実際どのくらいの事業資金が借りられるの?~

まずみなさんが一番気になるのが、この公庫融資を使って実際どれだけのお金を借りられるのかということだと思います。

日本公庫のHPをご覧いただければ書かれてありますが、融資額は最大3000万円ということになっています(2020年3月24日現在)

ただし前回のブログの回でもお話ししましたが、創業融資を申し込むときはあらかじめ「事業総額の10分の1以上」の自己資金が必要であることから3000万円の融資を受けたいと思ったら、300万円以上の自己資金が必要になります

実際これだけのお金を融資するためには、かなり事業計画書を綿密に作り上げてしっかり準備をしていくことが求められると思います。

また実務的な話になりますが、まだ事業を経験していない素人の方に対してこのような高額の事業資金を出すことについては公庫側が難色を示すことが考えられます。

そうしたことも考えて、ほかの金融機関からの協力を取り付けて一緒に融資してもらうという提案をしてリスクを分散することで多額の融資を獲得するという方法もあります。

これを「協調融資」といって、事業資金の総額が1,000万円を超えるなど多額の開業資金が必要な場合はこういった手法を使って資金調達をするということも可能です。実際今はこうした形で融資を申し込む方も増えています。

もちろんこうした手段を取り入れる場合であっても、事前の準備をきちんとしたうえで申し込むことはいうまでもありません。でもこうした方法があることは知っておいて損はないと思います。

創業融資での「公庫融資」の資金使途は?~融資金の使いみちは「2種類」に限られています~

ではこの公庫融資で事業資金を借りようとした場合、開業資金のうちどこまで借りられるのかという利用範囲については気になるところだと思います。

この公庫が指定する以外の使途に融資されたお金を利用した場合は、いろんなペナルティが課される場合があるので注意が必要です

まず事業資金のうち、公庫融資で借りられるのは、

設備資金」と「運転資金

の2種類のみです。資金繰りに余裕を持たせるという意味でよく言われている「余裕資金」というのは融資の対象外ですので十分注意してください。

設備資金というのはその名の通り事業を始めるのに必要な設備にかかる費用に充てる資金であり、たとえば店舗経営の場合は、店舗を賃貸するときの保証金や、内装費(照明・インテリア)、外装費(看板)、配管・配電設備の工事費用、厨房機器の購入費用などが含まれています。

これらの設備費用に関してはやはり多額の費用が必要となるため、あらかじめ見積書などを業者からもらったうえでそれを公庫に資料として提出しないといけません

しかもそれがきちんと見積り通りに使われたかどうかはあとで厳しくチェックされます

ここでお金が浮いたからといって運転資金に回したりすることは厳禁です。あくまで最初に提出した見積もり通りに使わなければそれは資金使途違反となりペナルティの対象になることはくれぐれも注意してください。

一方、運転資金については設備資金と比べて比較的柔軟に対応してもらえます。

運転資金の場合は、開業前後の期間でまだ売上金が入って来ない時期にかかる費用、いわゆる「つなぎ費用」ということになります。たとえば家賃、従業員の給料や水道光熱費、通信費など、その事業をする際にかかるランニングコスト全般について運転資金という形で融資してもらえます。

ただしここでもお金の使途違反には注意が必要です。たとえば個人的な借金の返済など個人的な用途に使うとかは論外ですし、もしそういった使途違反行為が公庫に判明すれば、最悪「融資金の全額返済」を求められたりする場合だってありますので、くれぐれもお金の使いみちには気をつけてください。

創業融資での「公庫融資」の返済期間は?~一定期間元本の返済を猶予してもらえることも可能です。~

公庫融資を利用してお金を借りた場合、公庫と金銭貸借契約を締結した際には決められた期限内でお金を返済していくことになります。

返済期間は、公庫の各種融資制度で定めるご返済期間以内ということになります。たとえば新規開業資金の場合は、設備資金の場合は最長20年、運転資金は最長7年、となります(2020年3月24日現在)。

この間に経営者は、契約で定められた返済方法にしたがって、毎月元本と利子を公庫に返済していくことになります。

ただし最初からまだ経営が軌道に乗らないうちに貸付金の返済を求められるとなると売上が少ない状態でも返済しなければならないわけですから、結果的にそれが事業経営を圧迫することにもなりかねません。

そこで公庫ではそうした事態に対応できるように、最初の何年かについては貸付金のうち利子だけを払って原本の返済は据え置くといった、いわゆる「据置期間」というのを用意しています。

この据置期間については、公庫の各種融資制度で定める据置期間にもよりますが、たとえば新規開業資金の場合は「2年以内」 (2020年3月24日現在) というように規定されています。つまりこの据置期間の間にしっかりと経営基盤を築き上げて、少なくとも2年以内には返済金が支払えるようにしておくことが大切だといえます。

まとめ

さていかがでしたか?公庫の新創業融資制度に関しておおまかな概要について触れましたが、詳細については公庫のHPの概要を確認してもらって、また公庫に相談したときや契約の際にはしっかり契約内容を確認するようにしてください

また契約は各個人でケースバイケースで行われますので、ある人がこのような契約内容だったからといって、ほかの人が同じ契約内容であるとは限りません。

そのため自分が公庫と契約をする場合は、納得するまでしっかりと契約の中身を把握することが大事です。こうした金融機関とのお金の関係はこれから先もずっと続くのですから、最初のこの機会にしっかりと身につけておきましょう。

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