事業を始めると「記帳」ってのをしなくちゃならないって聞いたんだけど、それっていったいどんな意味があるの?
みなさんは、これから個人事業やフリーランスとして自分で事業を行っていくのですが、それにあたり、毎日の日課としてやってほしいことがあります。
それは「記帳」です。
この記帳をすることは、これから自分で事業をやっていく上で非常に大事な仕事になってきます。
この記帳を通じて、自分の事業が健全に進めているかどうかが把握できますから、結果的に事業が長続きできるようになります。
そこで今回は記帳を毎日することのメリットや、記帳で押さえるべきポイントについてお話していこうと思います。
その前にまず、記帳とはどういったことをするものでしょうか?
記帳とは、いったいどういったことをするものか?
記帳とは、事業を行っていくなかで生じた日々の取引の内容を「帳簿に記入すること」をいいます。事業における「家計簿」だと思ってくれたらわかりやすいと思います。
ここでいう「帳簿」というのは、「総勘定元帳」や「売掛金台帳」などの総称で、これらをまとめて帳簿というふうにいわれています。
この帳簿への記入、つまり記帳を毎日きちんとすることで、自分の事業における「財務状況」や「お金の流れ」をリアルタイムで把握することができます。
そうはいっても今まで記帳なんかやったことないという人からすれば、何から手をつけていいのかわからないということもあるかと思います。では具体的に記帳とはどうすればできるのでしょうか?
一昔前であれば、帳簿に手書きで日々の取引を記入するのが一般的でしたが、今はパソコンが普及したことに伴い、こうした日々の取引もパソコンソフトを取り入れて、その中に記入するようになりました。
これによって、日々の取引を記入するだけで、売上の集計や確定申告に必要な決算書の作成も全部自動でしてもらえるなど、ずいぶん楽になりました^^
とはいっても毎日事業を行う中で、この記帳の作業を行うことは正直骨が折れることと思います。でもこれは本当に毎日やることが大事だといえます。
ではこの記帳を毎日やることによってどんなメリットがあるのでしょうか?
記帳を自分で毎日やることのメリットは?
ではこの記帳を自分で毎日やることでどんなメリットがあるのでしょうか?
これに関しては「対内的な理由」と「対外的な理由」に分けられます。まず対内的な理由としては以下の3つがあげられます。
自分の事業の状況がリアルタイムで分かる
日々の取引を毎日記帳するようにすれば、今自分が行っている事業の状況をリアルタイムで把握することができます。
家計簿と同じように考えてもらえればわかると思いますが、日々の収支状況を記入する習慣を持つようにすれば、今の事業がうまくいっているかどうか、状況がだんだん見えてくるようになります。
こうすることによって、日々の事業が健全かつスムーズに行われているかどうかを肌身で感じることができるようになるのです。
スピーディーな経営戦略が立てられる
記帳を毎日することで、事業の経営戦略をすばやく判断できるようになります。
たとえば、このままいけばお金がつきそうだといったピンチのような状況になったとき、日々の記帳をしていれば、そのピンチである状況を早めに気づくことができます。
そうなった場合は、いち早く金融機関に融資の申し入れをするなどして対策をすれば、ピンチを免れることができる可能性が高くなるといえます。
確定申告を慌ててやる必要がなくなる
毎日記帳をしていれば、確定申告の時期になって慌てて用意する必要がなくなります。
記帳が終わってさえいれば、あとはソフトの方で自動的に決算書と確定申告申込書を作成してくれますので、面倒な手間がいっさいなくなります。
あとは「対外的な理由」としては、取引先や金融機関に対して自分の事業を判断してもらうための材料としてこの毎日の記帳が生きてきます。
取引先や金融機関にすれば、あなたの事業の財務状況を一番知りたいわけですから、そのための判断材料としてこの帳簿を提出することで補うことができます。
このように、日々の記帳は自分の事業の今の状況を把握するだけでなく、いろんな意味でも役に立つことがお分かりいただけたかと思います^^
では最後に、日々の記帳ができているとした場合、この帳簿を元に今の事業が健全に行われているかどうかをチェックするためのポイントについてお話ししたいと思います^^
帳簿から今の状況をチェックするときのポイントは?
日々の取引においてきちんと帳簿記入がされている場合、経営者は帳簿のどの辺を見て経営判断をすればいいのでしょうか?
細かく上げていけばきりがないので、ここでは2つのポイントを挙げておきたいと思います。
売上と経費のバランスは保たれているか?
売上に対してどれだけの経費が出ているかはチェックしておく必要があります。
ここで経費を使いすぎていたりしていれば、売上はあっても利益を残せないといったことになります。
だから、売上に対して経費のバランスがとれているかどうかは日々の記帳からきちんと見ておくべきだと思います。
売上はきちんと予定通りに回収できているか?
商品を掛けで売っていたり、物販でカード決済を導入していた場合、売上が帳簿に記入されるのと、実際に売り上げが手元に来るのとでタイムラグが生じることがあります。
その場合、その売上がきちんと予定通りに手元に入ってきているかはチェックしておかなくてはならないと思います。
売上が入ってくるのが遅くなればなるほど、資金繰りは圧迫されます。
まずは日々の記帳でこうした売上のスケジュールがきちんと行われているかどうかをしっかりチェックして、もし遅くなっていれば催促するなどの対策を行わなくてはいけないと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?とくに一人で起業された方の場合、事業をしながら日々の記帳をするというのは大変なことだと思います。
しかし、自分の事業がうまくいくかどうかは、このお金がうまく回っているかどうかにかかっているといっても過言ではないわけです。
だから、まずは日々の記帳をしっかりやって財務状況を把握・分析して、事業を長くやっていける財務体質にしてほしいと思いますね^^